2017/11/15 修正・追記(リライト)
2022/09 修正・追記(リライト)
認定取得用のおすすめテキスト
磁気共鳴専門技術者を受験する際、参考になる書籍をご紹介します。
さまざまな書籍がありますが、これさえ押さえておけば間違いない!というものです。
今回おススメする書籍は磁気共鳴専門技術者認定機構にて参考図書に指定されているものが中心です。
すべて購入し、目を通すことは難しいと思います。
しかし自分に合った書籍を見つけることができれば、勉強も捗ると思います💨
基礎を学ぶ
MRI「超」講義―Q&Aで学ぶ原理と臨床応用
Q&A形式で解説しており、本書を一読すると基礎から臨床応用、原理までの全体像がわかるようになっております。
個人的には基礎よりちょっと上のレベルであると感じたので、初めてMRIの勉強をされる方は難しいと感じるかもしれません。
他書との併用がおすすめです。
こちらは磁気共鳴専門技術者認定機構の参考図書に指定されています。
購入して間違いはありません。
私も持っています📙
改訂版 超実践マニュアル MRI
検査部位別の基本的な撮像パラメータや標準的なスライス設定など、検査に即投入できるような充実した一冊です。
検査中、分からない事などすぐに読んで実践に生かせるような内容です。
原理というよりは臨床中心といった印象です。
こちらも磁気共鳴専門技術者認定機構の参考図書に指定されています。
私も持っています📙
MRI応用自在
私は初版を持っているのですが、新版はかなり内容が変わっている様です。
将来さらにMRIが進歩する可能性を考慮し,ダイナミックに項目と執筆者を入れ替え,時代に適した構成とした。難解な基礎原理も分かりやすく要点だけをおさえられるよう,また臨床についても最適な画像を得るために,エキスパートの知識と知恵を集結した渾身の1冊である。
MRI応用自在より引用
また,第3版に掲載できなくなった第2版の項目をHP上で閲覧できるサービスを提供することで,MRIの進歩において知っておくべき内容も恒久的に学べるよう配慮した。
かなり充実した内容になっている様です。
内容としては前半に原理、後半に臨床と、バランスよく掲載されているようです。
この書籍にしか書かれていない情報があるようですので、まんべんなく勉強されたい方は必須です。
こちらも磁気共鳴専門技術者認定機構の参考図書に指定されています。
MR撮像技術学 (放射線技術学シリーズ)
学生当時、教科書で使用していました。
前半は基礎編として、基礎的な知識を身につけることを前提とした。後半は臨床で、幅広く長年にわたって活用できるよう基本的事項を中心にまとめた。
MR撮像技術学 (放射線技術学シリーズ)より引用
10年以上前に購入した書籍ですが、今だ色褪せず使えております。
こちらも磁気共鳴専門技術者認定機構の参考図書に指定されています。
なんと改訂3版が2017/11/30に発売のようです!
9年ぶりの改訂ですね。
教科書としての基本的な枠組みは改訂2版を踏襲し、改訂2版の中で不足している箇所を補完し、最近の国家試験の傾向を踏まえて、今まで以上に使いやすい教科書となっています。
MR撮像技術学 (放射線技術学シリーズ)より引用
また、臨床現場で活躍する技師の方々からも好評を得ているので、卒業後も役に立つ部分を教科書という枠組みを超えない程度でまとめてあります。
MRIの基本パワーテキスト -基礎理論から最新撮像法まで- 第4版(2019)
問答無用で原理についての書籍No.1人気です。
臨床の項目はなく、一冊まるごと原理について書かれております。
”MRI the Basics”という洋書の訳書ですが、とても分かりやすく書かれておりますので、No.1人気になるのも当然と思いました。
こちらも磁気共鳴専門技術者認定機構の参考図書に指定されています。
私も持っています📙
なんと2019年9月に第4版が出版されるようです。
内容説明を見るだけでなんだかワクワクしますね。
問題も100題追加されるということなので認定対策にバッチリな感じです。
原理はこれ1冊でいけるかもしれません。
MRIのバックグラウンドとなる物理学をわかりやすく概説するテキスト、改訂第4版。基本的原理や数学的概念から、最新のMRI技術や画像作成の最適条件などの高度なトピックまで、臨床関連項目を全面的に網羅している。数百もの優れた図解、専門医試験対策に最適な問題と解答、わかりやすい数式、充実した図表により、MRI物理学の基礎から最新の応用までを興味深く解説する。
“American Journal of Radiology”は、『臨床MRIに携わる関係者に基本概念を手引きするための最適なテキスト』という評価を本書に与えている。
本書の特徴
MRIの基本パワーテキスト -基礎理論から最新撮像法まで- より引用
■ MRIの一般的安全性や造影の安全性、モーションコレクション(体動補正)など新たに加えられた各章
■ 磁化率強調法(SWI:出血の検出以外の潜在的利用法を含む)、制限スペクトラムイメージング(Restriction Spectrum Imaging: RSI)、磁気共鳴弾性画像法(MRエラストグラフィ)、磁気共鳴緩和時間測定法(MRリラクソメトリ)など、タイムリーなトピックに対応
■ 独立した章として専門医試験対策に最適な問題と解答(計100問)を新たに追加したほか、問題解決や多肢選択式の問題と解答を各章に収載
■ 簡単に参照・復習できる、各章末のキーポイント
■ 放射線科専門医、放射線科研修医、放射線技術者はもちろん、診療でMRIに携わる医療従事者や、試験対策にも最適
Magnetic Resonance Imaging: Physical Principles and Sequence Design
わたしは持っていないのですが、こちらも磁気共鳴専門技術者認定機構の参考図書に指定されています。
価格ネックですが、指定図書のようなので要チェック。
英語です。
臨床
よくわかる脳MRI (画像診断別冊KEY BOOKシリーズ)
脳MRIについて出題されるような疾患はほとんど網羅していると思います。
左側に画像、右側に所見の解説、疾患の一般的知識、画像所見、診断のポイントが載っており、非常に分かりやすくなっております。
私が受験した時、脳についてかなり多く出題されました。高確率で出題される様子。
こちらも磁気共鳴専門技術者認定機構の参考図書に指定されています。
私も持っています📕
婦人科疾患のMRI診断
私は持っていない書籍なのですが、こちらも磁気共鳴専門技術者認定機構にて参考図書に指定されておりました。第2回の試験はこちらから出題された様です。
また、私が受験した時も婦人科疾患について出題されました。
現在、手に入りにくい状態ですが、同じ著者の方の本が出ているようです。
腹部のMRI 第3版
私が受験した時は2問程度腹部について出題されました。
試験問題は40問しかありませんので、1問でも外すことはできません。
臨床からは10題以上出題されました。
出題のしやすさを考えるとやはり脳が一番多く、次いで腹部、骨盤、整形、アーチファクトや造影剤となる様です。
精度管理
MRI集中講習 改訂版 (MRI専門技術者認定試験にチャレンジするためのテキスト)
精度管理の仕方が載っています。
ただし必要最低限という感じです。ページ数も100ページ程度と少なく、読みやすいのですが、詳細では無い感じです。
私は初版を持っていますが、ところどころ間違いがありました。
今は改訂版になっているので、おそらく間違いは修正されていると思われます。(未確認)
MR撮像技術学 (放射線技術学シリーズ)
大学の教科書にもなっていた本です。
評価法で10ページほど割いています。
その他いろいろ書籍ありますが、私はこの2冊で磁気共鳴専門技術者の精度管理を行いました。
審査は無事通過できます。
放射線技術学スキルUPシリーズ 標準 MRIの評価と解析
こちらの書籍にも精度管理の方法が載っているようです。
持っていないので詳しくは不明です。
出来たら一読
決定版 MRI完全解説 第2版
私が受験した時、この本にしか載っていない内容が問題に出題されました。
私も持っています📚
最終手段の過去問題
過去問を解く事です。
一番合格に近いです。
磁気共鳴専門技術者はホームページ上に掲載されているので、
知り合いなどで過去問を見せてもらうのが良いかも。
私が受験した時、過去問から数題同じ問題が出題されていました。
勉強の手段としては当たり前の方法でもありますが、手に入りにくい方も多いと思います。
過去問の手に入りやすさで合否にかなり影響が出てしまいます。この試験がもう少しメジャーになれば過去問もまとめられて販売されるかもしれませんね。
>追記
過去問がすべて機構HP上に公開されました。
過去問無し世代としてはうらやましい限りです。
認定試験過去問|日本磁気共鳴専門技術者認定機構(JMRTS) (umin.ac.jp)
さいごに
すべて網羅しようとするとかなりの書籍を買うことになると思います。
一部の書籍は病院や、大学図書館にあるかもしれません。
買わずに借りて勉強したり、また友人などから借りるのもいいかもしれません。
ちょっと調べてみました
技師の人数と取得率です。
取得率1%はちょっとマイナーだなー。
(参考) 放射線技師免許取得者数:およそ7万人(H22年データ)
磁気共鳴専門技術者認定者数:およそ600人(H28年データ)
取得率約1%!
最近の合格率をご紹介します。
2022年の試験では下記のような結果でした。
受験者:216 人 合格者:116 人(60 点以上が合格) 合格率:53.7 %
受験者の比率 初回:再受験=5:6
最高点82点/最低点24点 平均:59.3点